お疲れ様です。ようやく風邪も落ち着いてきました。
本日はPER、PBR、PSRについてです。
これらの指標について、全く聞いたこともないという方はあまりいないとは思いますが、為念にて基本から記載し、その後あまり他のサイトでは書いておりませんが私がPERを見る時、気を付けていること等を記載いたします。余談ですが、この銘柄が注目!って記事の方が正直アクセス数があり、私も嬉しいのですが…情報がすぐ陳腐化しますし魚を見せるより魚の取り方を見せた方が情報価値はあるかなと私は思っております。もちろん、また面白い銘柄があったら注目記事は今後も書きます。
まず上記三つの指標ですが、ご存知のようにいずれも分子に株価が来ます。そして分母はPERであれば一株当たり当期利益、PBRは一株当たり純資産、PSRは一株当たり売上高です。PERの分母に使う当期利益は今期末の予想当期利益を使うことが多いです。各サイトによってPERが異なるのは前期の確定値の当期利益を使っている場合もあれば、決算短信や四季報から今期の予想値を使っている場合もあります。私は自分で算出したPERと他の参照サイトのPERがずれていたりすると、どんな予想値を使っているか調べたりします。当期利益が赤字の会社については、PERが使えないので、PBRかPSRを使います。(PBRは債務超過の会社には使えないです)
PERやPBR、PSRについては、業界ごとに比較するのが一般的な使い方ですが、PSRについては特に業界ごとの差が出やすいです。つまり利益率が高い銘柄ほど割高になり、利益率が低い銘柄ほど割安に見えてしまうのです。ですので、製造業とITのPSRを比較してもナンセンスということですね。PSRについては赤字の会社や債務超過の会社でも理論株価を算出できるなど、上場前のベンチャー企業のバリュエーションに使われたりするみたいですね。PSRを株式投資に使う場合は以下のサイトが参考になります。
また冒頭でPERに関する注意点について記載します。
それは分母にくる一株当たり当期利益の金額が小さい場合は注意が必要ということです。東証全上場企業のPERを大きい順に並べるとPER300倍越えがあったりします。なぜここまで割高なまま放置されているのかというと、分子の株価は平凡でも当期利益の金額が少額だと分母が小さくなりPERが大きく出てしまうためです。
極端な例かもしれませんが、以下のような会社が当てはまります。
A社 (株価1,000円 発行済株式数1,000万株 時価総額100億円 PER10倍)
A社の過去5年の当期利益は平均10億円程度をぶれずに出している。
それが今期はたまたま10億円弱の特別損失が発生し、今期末の当期利益着地は1,000万円になる。ただしこの特別損失は本業に影響を与えるものではない。
この時、既存株主やマーケットの反応としては…
”あ~まぁ今回は仕方ないとして、来期からまた10億円利益出してくれるならA社株は売らなくていいか…配当も良いし。むしろ株価が安くなるなら買っちゃお!”
ぐらいの反応で株価は1,000円のままであまり変わらなかったとします。
でもこれをPERで見ると…
PER(予想) = 100億円 / 1,000万円 = 1,000倍
※上記式は分子の100億円は株価×発行済株式数。
分母の当期利益は一株当たり利益(EPS)×発行済株式数。
よって上記よりPERは1,000倍みたいなことが起こるわけです。
これで割高だからショートしてみようとやってみても一向に株価が下がらないばかりか、来期にはPERは元の10倍に戻ってしまいます。
ですので、簡潔な見分け方としては極端な高PER銘柄があった場合には過去の当期利益と比較して、今期の予想利益が極端に小さな数字になっていないかを確認してます。そして、利益が落ち込んだ理由をIR資料を見て一時的なことか、否かを確認します。
以上がPERを確認するときの注意点です。
PERもPBRもPSRも株価と企業価値の乖離を見る指標ですよね。その企業価値を計るのに利益使うか、純資産や売上を使うかって話だけだと思うのです。なので自分で勝手に…
株価 / 一株当たり営業利益 =POER (Price Operating Earnings Ratio)
みたいな指標を作って独自に割高割安を判断するのもありだと思います。
尚、これらの指標は業界ごとに見るのが大事と言いましたが、業界ごとの平均値は東証が月末締めで毎月算出してくれてます。
また、日経平均の平均PERは以下で確認できます。こちらについては日経平均の上値下値余地を探るのに皆さんよく使いますね。
業界ごとに指標を見ないとナンセンスと言いましたが、ざっくりそれぞれの指標の水準を記載すると
PERは15倍~20倍以上は割高、以下は割安。
PBRは1倍~2倍以上は割高、以下は割安。
PERは~20倍以上は割高、0.5以下は割安。
といった感じですかね。でも先程も記載したようにそのレンジを外れているからと言って必ずしも割高割安だと判断はできないとのことです。
ですので私は上記3指標だけみて投資することはなく、あくまでスクリーニングの一環として利用してます。決算書を全社読むことはできませんので、最初に上記のような3指標から候補を出し、良さそう、悪そうな会社を絞り込んで決算の中身を見るようにしてます。
以上、既に知っている方にはあまり役に立たない記事かもしれませんね。より良い方法があるなど、何かご存知の方いましたらメッセください。では。
本日(2018年7月24日)の新しい取引としては…ロングサイドはアイケイ(2722)とエスプール(2471)を買いました。
どちらも一旦利確後監視していたのですが、本日大きく値下がりしたので再購入してみました。
ショートサイドは串カツ田中HD(3547)とネオス(3627)をショートしました。
明日以降楽しみに持っておきます。(ブログの投稿日はすでに日を跨いじゃってますが…)
追記
過去に記事にした注目銘柄の投資パフォーマンス(含み益or損&確定分を含む)
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日本海洋掘削(1606) 空売り 記事記載日6/26
リターン:+94%(買戻し済み)
過去記事↓
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幸楽苑HD(7554) 空売り 記事記載日6/13
リターン :+6%(買戻し済み)
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日本M&Aセンター(2127) 買い 記事掲載日6/14
リターン:-15% (売却済み)
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田淵電機(6624) 空売り 記事記載日6/19
リターン:+55% (買戻し済み)
過去記事↓
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オリックス(8591) 買い 記事掲載日6/20
リターン:-3% (売却済み)
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鉄人化計画(2404) 空売り 記事掲載日6/30
リターン:+6% (買戻し済み)
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夢の街創造委員会(2484) 空売り 記事掲載日7/4
リターン:+3% (買戻し済み)
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ブイ・テクノロジー(7717) 買い 記事掲載日7/10
リターン:-3% (売却済み)
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エーザイ(4523) 空売り 記事掲載日7/12
リターン:+4% (買戻し済み)
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フィンテックグローバル(8789) 買い 記事掲載日7/17
リターン:+3% (売却済み)
以上