コロナショックの現状確認とこれから

お疲れ様です。

新型コロナの影響でだいぶ各国株価が動きましたので、簡単に日本と米国の状況のおさらいしていきます。

各国のチャートをみて新型コロナが深刻化する前(1月6日)から今に至るまでのおおよその下落率をメモしてみました。(最大下落率は1月6日~3月13日の間の最大下落率です)

上記を見ると、現在深刻化している欧州は下落率が大きいですね。

注目点としては震源地の中国の下落が小さい点です。

この点については、以下記事でも触れられてました。

ロイター:中国株が安全資産化、コロナ相場のヘッジ先に

NRI:新型コロナウイルス中心地の中国株がなぜか世界最強

日経ビジネス:新型肺炎禍が招く株価下落に備える中国国家隊

また、最後でも触れますが、米国も下落が弱いです。これは欧州のように感染が深刻化してないからだと思います。

感染の詳細については、こちらのサイトが便利です。

最初に余談です。当たり前の話をします。

最近下落幅で過去最大というのをよく見かけますね。過去最大と聞くと、不安が増しますし、すごいダイナミックに感じます。

ただ、日経はリーマン前の17,000~18,000円台と比較すると、コロナショック前は23,000~24,000円と約1.3倍の株価水準。

米国ではS&P500がリーマン前は1,200~1,400ポイントですが、コロナショック前は3,300~3,400ポイントと2倍以上になってます。

要は今回は過去比較でインデックスの値が大きい位置から下落しているわけです。

であればリーマン前と下落率が同じでも2倍以上の下落幅になるわけで、過去最大の下落幅が発生することはある意味当然と言えます。

では、本題に戻ります。

下落率ではどうか…twitterに以下のような投稿があったので拝借してきました。

上記を見ると、リーマンショック凄い…、こう見るとコロナショックもまだ下落の途中段階にあるんじゃ…と思う方もいると思います。

コロナショック発生前の2020年2月12日~2月13日の日経平均は23,693円~23,908円。そして1か月後の現在(3月13日)の日経平均が17,431円。

約1か月で26~27%下落していることを踏まえると、大したリバウンドがなく下落していくスピードはリーマンショック(サブプライムショック含む)と比較してかなり速い気がしてます。その点は気になりましたのでこれから簡単に確認していきます。

サブプライム危機以降の日経平均のチャートを見てみましょう。

上記のとおり、今回のコロナショックによりチャートの傾きはかなり急な形になってます。

では、期間ごとの下落率で見たら今回の下落はどの程度なのか確認します

対象期間は2004年10月29日~2020年3月13日(3,764営業日)。

下落が本格的に始まったのがここ一ヶ月くらいのことですので、各営業日から20営業日遡った営業日からのリターンを算出し、比較したいと思います。

例えば直近3月13日(日経17,431円)から20営業日遡った営業日は2月14日(日経23,687円)ですので、リターンは-26.4%です。このように各営業日算出を行い、昇順にしたのが以下の表です。

TOP10には入りましたが、やはりサブプライムショック~リーマンショックの時期においては20営業日でコロナショックよりきつい下落があったようです。

追加でコロナショックの下落がよりきつかった15営業日で見るとTOP5には入ってくる感じです。

余談ですが、同期間における上昇のランキングも載せておきます。

やはり上昇より下落の方が速いですね。

意外だった点は、2012年末から始まったアベノミクスの上昇がランクインするのかと思ったら、リーマンショックからのリバウンドが上位にランクインしているのが意外でした。

さて、では下落率や期間毎の下落の速さは大まかに分かりました。今のところ下落率や下落の速さを目安に考えれば、今回のコロナショックはリーマンショックの水準ではあるものの凌駕している状況ではないと思われます。

また、下落率や下落スピードから分かることはあくまで比較だけの話になり、底がどこかが分かるわけではないです。また、どの水準から下落が始まったのかを考慮するのも下落率を理解する上で関係あると考えてます。個人的にはリーマンショックはかなり割高な位置から株価が下落したのに対して、今回は元々割安なところからの下落だと考えてます。水準についての詳細は、次に記載するバリュエーションを絡めた話になります。

企業価値を踏まえたうえで日経平均やS&P500を見た場合はどのような状況になっているのかを確認いたします。

企業価値については、PERなど利益をベースにした尺度は業績の不透明感が高い時には信頼性が低いので前回同様使うのはPBRです。配当利回りであれば利益よりは使えるしれませんが、データを取る難易度や減配もあることからPBRで見ていきたいと思います。

以下は日経平均と日経平均のBPS、PBRの推移です。(右軸がPBR、左軸が日経225とBPSです)

上記の通り、コロナショックにより、BPSの下側に日経平均が食い込み、PBRは1倍割れとなってます。現在(2020年3月13日時点)PBRは0.84倍という状況。また前回も記載したいように上記表におけるPBRの最低値は2009年3月にPBR0.81倍を記録してます。よって、直近はリーマンショックで記録したPBRとほぼ同水準まで来ております。

次に米国です。

米国はリーマンの時と比較すると少し怖さを感じます。

現在(2020年3月13日時点)のPBRは3倍程度。BPSのはるか上にS&P500がある状況です。日本はリーマンの時の水準まで株価が落ちているわけですから、米国もこれからその水準まで落ちるとなると、S&P500は1,807ポイントまで落ちることになり、今の水準からさらに33.3%程度下落することになります。

ただ、これはあくまで日本との比較の話になります。

株において米国と日本は異なることが多くあります。株式市場は米国が中心ですし、魅力的な稼ぐ企業が多いです。また、投資家層の裾野の広さ(米国のが広い)や国民の株に対するイメージも異なります。(日本と異なり、米国は家計における株の保有比率が高い)

よって、日本の過去の物差しで米国をはかることがおかしいと言われればそれまでだと思います。

最初に記載した各国のコロナショックの下落率ですが、米国は他国と比較して下落が小さかったです。これから米国が欧州のように深刻な状況になった場合は下げ余地はあるかと思われます。日本もその時は巻き込まれるかもしれませんが、一緒に暴落するのか、それとも日本はPBR0.8倍前半という状況ですので、これ以上は下落しないのかは不明。

また、日本が今の欧州のようになった場合も同様です。そのようになったら多分オリンピックの通常開催はより厳しいでしょう。その場合は下げ余地があるはずです。個人的な予想としては暖かくなってくればウイルスが少しは弱まり、欧州のような状況にはならないのではと思ってます。

最後に…

金融機関にいる友人からこれはリーマン級だと聞きました。金利は薄いし、ドル調達コストも上がり、こんな状況見たことないと言ってる人もいるそうです。

先週の相場で株が売られリスクオフの最中、金利が思うほど下がらなかったのは恐らく債券も売られて現金化しているためだと思われます。以前トレーダーの方からリーマンの時も金利が下がるはずなのに上がる場面があったと聞いたことがありましたが、恐らく同じ現象なんだと思います。

また、先週の相場で個人投資家として私が出会った不思議な現象があります。

以下は日経平均に連動するダイワ 上場投信-日経225(1320)というETFです。

以下は同期間の日経平均です。

3月13日の引け間際の動きですが、全く連動していないですね。

誤発注があったとしてもアルゴがしっかり動いていればここまで大きく乖離することはないと思います。(裁定可能なため) これも通常時であれば起らないことで、流動性が少ないために起きたことのような気がしてます。

以上より特殊な相場の時は普段の相場では起きないことが起こるので興味深いです。引き続き予断を許さない状況はまだ続くと思います。今後、短期的に不安なことは、オリンピックに関連することです。中止、延期などで失望売りがどの程度出るのか気になります。加えて今の自粛ムードから発生する経済の影響も気になります。連鎖倒産など思わぬところから火の手が上がるのは怖いです。

一方、長期的には今の水準は買いのチャンスだと思います。単純に3年後の株価が今の株価水準より下か上かと言ったら上の可能性のが高いと思います。個人的にはアメリカが悪化せず、欧州が落ち着いてくれば日経20,000円(PBR約1倍)くらいはすぐに戻ると思ってます。今回はリーマンの時のように世界中の金融機関が危機に陥っているわけではなく、コロナ終息の兆しさえ見えればV字 or U字回復はありえます。

薬の開発や気候の変化などで終息はいずれ来るものと思われます。年単位で今のような状況にならなければBPSが大幅に減少することもないでしょう。(EPSの大幅減少はあると思います)

逆に考えればこれぐらいのショックがこないとここまで安くならないということです。市場が荒れた時こそ、ミスプライスは起きやすいです。こんな時こそ価値あるものを安く売ってしまう人から買うチャンスがあり、後にそれを高く買う人に売って懐が豊かになるわけです。相場と一緒にパニックにならず、戦略を立てて乗り切れればと思います。

PBR等データ

※数値気になる方はご自身でも確認を。

以上。

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