PMV(Private Market Value)とカタリストとは何か

お疲れ様です。

以前、企業価値評価のモデルについて記載したが、最近のものとしてPMVについて書いておきたいと思います。

PMV(Private Market Value)はGAMCO Investorsを率いるギャベリーさん(Mario Gabelli)が提唱したモデルで、日本語でいうと事業家的市場価値と呼ばれてます。

PMVは情報通の事業家が、企業に対し支払う価額であり、式で表すと…

PMV = 本質的価値+支配権プレミアム(コントロール・プレミアム)

と表すことができます。

式の中身の詳細に触れます。

情報通の事業家については、M&AをするPEファンド勤務のおじさんを思い浮かべていただくと分かりやすいかもしれません。要は会社の買い手であり、企業価値評価のプロの人たちです。

本質的価値については、表面的な利益や純資産の額だけを見るのではなく、事業家的視点により、財務諸表に載らない魅力的な資産や収益力を見つけ出し、それを含めた価値を指している。例えば減価償却後で簿価ベースで無価値に近い資産でも実際に売ればまとまった売却益が出る場合です。(益の部分が簿外となっていた)

勿論、情報通の事業家が分析して買収をしても常に予定通り利益が得られるというわけではなく、目論見通りにならず逆に損をすることもあります。

最近だと独バイエルのモンサント買収が良い例かと思います。

支配権プレミアム(コントロール・プレミアム)については、リンクの説明の通り、少数株主にはできない改革(リストラ、オフバランス等)によって得られるプレミアムです。

これらを足し合わせたものがPMVとなるわけです。

では、個人投資家がPMVで企業価値算定が可能かというとなかなか難しいと思われます。

一方で真似事はできると思ってます。

この本質的価値の算出で平常時にリターンを得るには、詳細な企業分析が必要になります。ただし、個別企業や業界全体に有利な事象が起こることにより、分かりやすく本質的価値が向上する場面では勘の鋭い人や、普段からある程度企業を調べている個人投資家はリターンを得られる可能性があると思います。

その事象のことをカタリスト(Catalyst)と呼ばれており、PMVと合わせて使われることが多いです。

例えば某地方で大規模開発が行われるといった場合、大規模開発付近の不動産を保有し、安くオンバランスしているのであれば大規模開発がカタリストとなり、保有企業の本質的価値が上がるといった形である。

また、カタリストは個別企業から、業界全体に及ぶものまである。業界全体に及ぶカタリストで分かりやすいのが国策である。政策(国策)に売りなしと言われるが強力なカタリストであるならばそれだけ本質価値の上昇も大きい。

もちろんあまりに分かりやすいカタリストでは瞬時に株価に織り込まれてしまうため、いずれにせよ日々詳細な分析をしている人が有利なことに変わりはないと思料。

このPMVについても、他のモデル同様に人によって値は異なる。また、情報が少ない個人投資家にとっては難しいモデルであることは確かである。ただ、機関投資家の人たちはこのような手法で利益を出しているようなので参考までに記載しました。

以上。

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